観劇

 土曜日はメトロポリタンオペラで「トスカ」を見てきた。久々に丸い歌い手を見た。この演目の最後にトスカが投身自殺をするので、舞台上でのいろんなエピソードがあるのだ。もちろんセットの裏に腕っ節の強い大道具さんが歌い手がマットレスから落ちないように、マットレスが乗っかったやぐらが倒れないよう必死に支えているわけだ。ある夜、投身自殺したトスカがボールのように跳ね上がってきた、マットレスまでの距離が短かったのか、誰かがマットレスとトランポリンを間違えたのか、歌い手が弾力性に飛んでいたのか今は分からないそうだ。悲劇終幕の瞬間にヒロインが壁の向こうに跳ね上がってきたら喜劇になっちゃうね。話だと思うけど、そんなことあったらどうしよう。
トスカ役のMilloさん、声は良いのだけど、やっぱりちょっと太りすぎ、下が向けないのね。下を向くとアゴが胸の谷間にすぐ入っちゃう、だから舞台上でもそっくり返っていることが多い、思わず不思議の国のアリスのハートの女王を思い出してしまった。もう何回も見ているこのプロダクション。毎回違う楽しみがあってますます楽しい。