観劇

 リンカーンセンターの夏のフェス、平成中村座もこれの一環だから知ってる人は知ってるかも。今年はスペイン語の舞台がいくつかあって、そのうち三つを選んだ、一つ目はチェーホフの「三人姉妹」男女の役柄がひっくり返っていて、三人姉妹は三人兄弟の設定になっているのだけれど、名前だけはそのままと言う何とも混乱舞台。男の役者が男の役をやっていながら女の名前で呼ばれ他の人からは彼と呼ばれるって言うのをすんなり受け入れられるほど、頭が柔軟ではないわ。
二つ目は「モンスターと神童」と言うカストラートの歴史についての舞台。スペイン語が分かる人は大笑いしているのに字幕だけの人たちはし〜ん。途中で字幕のシステムが壊れて何がどうなっているかさっぱり分からなかった。
三つ目は昨日見たのにタイトルも忘れてしまったわ、シェークスピアのほとんど上演されないお話、前から4列目くらいだったのかなー、字幕がプロセの上、ご存知のようにこちらの劇場の間口はほとんど四角に近い日本の部隊に比べてうんと高いのだ、それを見るためにグーっとお尻を座席の前のほうにずらさないと首が痛くなる、そうすると今度は舞台が見えない。セットは面白かったんだけど、やっぱり何が起こっているかさっぱり分からなくって後30分で終るという前の休憩で出てきてしまった。上演中もどんどん人が劇場から出て行ってたし、休憩中も3基あるエレベーターの前は人でいっぱい。休憩後ってがらがらになったんだろうな。なんだかちょっとごめんなさいの気分。
水曜日には何て呼んだら良いんだろう。オペラなんだけど・・・こんな感じ。お客達は夜景のきれいなサロンみたいな所へ案内される。テーブルは皆4人がけで、水のボトルと赤ワインが1本づつそれにオードブル。テーブルの上には灯のついたキャンドルが乗っかっているけど部屋の照明はまるで会議室のよう。とっ突然部屋の隅から歌声が、歌っているのはメークなし衣装なし音楽なしのオペラ集団。入ってきた時にはまったく気づかなかった。面白かったのは最初のうち、声が四方八方歌い手が動けば声の場所も変わる。イタリア語(?)だから何を言っているかさっぱり分からず。表情やしぐさから見てどうも恋人達の別れらしい。6組のカップルが歌っている訳だ。2杯目のワインを飲むころにはシンガー達の生っぽさと言うか私と同じ現実にいると言うのが嫌になってきて目をつぶって声だけ楽しむ事にした。目をつぶって聞いていたのは私だけではありませんでしたよ。なんだかな〜、舞台は私を別世界に連れて行ってくれるから好きなのにな。